ホッとひととき、やすらぎを与えてくれるコーヒー。
豆を挽いた香ばしい香りが漂うと、それだけでも幸せな気分になりますよね。
「そもそもコーヒーっていつから飲まれているの?」
「いろいろな品種や種類があるけど違いは何?」
と、普段何気なく飲んでいるけれど、コーヒーのことを深く知る人は少ないのではないでしょうか。

この記事では、知ればもっと好きになるコーヒーの品種や種類の違いについてご紹介していきます
【産地別】コーヒーの種類で異なる特徴
コーヒー豆の味や香りは、種類によって異なります。
好みのコーヒーを飲むためには、産地ごとで異なる種類のコーヒー豆の特徴を知っておくといいですね。
ブルーマウンテン(ジャマイカ)
口当たりが軽いうえに滑らかな喉ごし、優雅な香りと調和のとれた味わいが特徴です。
ブルーマウンテンは、コーヒーの種類の中で、“最高品質”と言われているほど味と香りに定評があります。
キリマンジャロ(タンザニア)
日本ではタンザニア産のコーヒーのことを「キリマンジャロ」と呼んでいます。
強い酸味とコクを備え持ち、深い焙煎で洗練された苦味を味わうことができます。
モカ(イエメン、エチオピア)
独特の酸味を持ち、香り豊かな中に甘みやコクが加わっています。
コーヒーの種類の中で、最も古くから飲用されているコーヒーです。
「モカ」は原産地の名前でもあります。
グアテマラ
酸味とコクに優れており、上品な香りを持ち合わせています。
後味はキレがよく、華やかさのある風味が特徴です。
ブラジル
酸味とコクがあるほか、苦みがプラスされていて、ほんのり甘い香りがあるため比較的飲みやすいコーヒーです。
価格もさほど高くなく、ブレンドのベースとしてよく使用されています。
コロンビア
酸味や甘み、苦みなどの味のバランスがとても良いコーヒーです。
コーヒーの標準的な味といえるでしょう。
ブラジル同様、ブレンドのベースとしてよく使われています。
マンデリン(インドネシア)
スマトラ島産のコーヒーのことです。
苦味とコクを中心とした味わいで、酸味がなく独特の後味があります。
ブルーマウンテンが広まるまでは「世界一のコーヒー」といわれていました。
コナ(ハワイ州)
酸味が強く、風味豊かな味わいです。
ブレンドに使用すると、ほどよい酸味が加えられます。
ブルーマウンテンに次いで2番目に高価なコーヒーです。
焙煎で異なるコーヒーの味と風味
コーヒー豆は、焙煎や挽き方によっても風味や味が違ってきます。
焙煎とは、精製されたコーヒーの生豆に熱と圧力を加える工程のことです。
コーヒーの生豆はもともと味や香りはほとんどなく、飲用できるものではありません。
焙煎することによって生豆に化学反応が起き、コーヒー豆の独特の苦味と酸味が出てきて、ようやく飲用できるようになるんです。
コーヒーは、焙煎の度合いでも味や風味は異なります。
焙煎が浅いと色が薄く「酸味」が強くなり、深く炒るほど黒褐色に変化し「苦み」が強くなっていくのが特徴です。
コーヒーの焙煎方法は、以下の 8つに分類されます。
ライトロースト
- 最も浅い焙煎で、薄い茶色orベージュ色
- あまり圧力をかけないため苦味が抑えられている
- コーヒー豆本来の風味を感じることができるが、香りとコクはまだ不十分
シナモンロースト
- ライトローストの次に浅い焙煎
- きつね色
- 柑橘系の風味
ミディアムロースト
- 茶褐色
- 一般的にアメリカンといわれる
- 軽い味わい
ハイロースト
- 茶色
- 家庭用に多い
- 標準的な味と風味
シティロースト
- 鮮やかな茶色
- エスプレッソでよく使われる焙煎
フルシティロースト
- ダークブラウン
- 炭焼きコーヒーと呼ばれるもの
- エスプレッソにも使用される
フレンチロースト
- 深煎りと呼ばれる
- 強い苦みと香り
- 苦みが強すぎるためカフェオレなどに使用されることが多い
イタリアンロースト
- 最も深い焙煎
- ほぼ黒に近い茶色
- アイスコーヒーに使用される
コーヒーの品種別にみる栽培方法
コーヒー豆は、「コーヒーノキ」といわれる白い花を咲かせる木の果実です。
赤い実をつけるため「コーヒーチェリー」とも呼ばれており、コーヒーの実は9ヶ月ほどかけて成熟します。
コーヒーノキを栽培するには暖かい気候と十分な雨量が必要なため、ほとんどがコーヒーベルト(南北回帰線)といわれる赤道付近の約70カ国で栽培されています。
ブラジルとコロンビアを中心に、なんと200種類以上の品種が栽培されているんです。
ここでは、代表的なコーヒー豆の品種である、「アラビカ種」「ロブスタ種」「リベリカ種」の特徴についてご紹介していきます。
アラビカ種
アラビカ種はコクがある風味豊かな品種。
害虫や霜、少ない雨に弱く育てるのが難しいので希少性が高いです。
もともとはブラジルのブルボン、コロンビアのティピカがアラビカ種の2大品種といわれていました。
ですが最近では、収穫量や耐病虫性に優れた品種への置換が進み、いろいろなアラビカ種が誕生しています。
ロブスタ種
アラビカ種に比べて耐病性が高く、少雨・高温多湿の土地でも栽培できるのが特徴です。
また安定して収穫できるようになるまで3年と、比較的短い期間でできるというメリットがあります。
比較的栽培がやさしいため、収穫量も多く、ほとんどがベトナムで生産されています。
抽出しやすく水出しも簡単なのですが、苦みやクセが強く、カフェイン成分が多い品種でもあります。
そのクセの強さから、インスタント用の原料や、安いレギュラーコーヒーの増量用が主体となっているほか、練乳を入れて飲むベトナムコーヒーに用いられています。
リベリカ種
アラビカ種に比べ酸味がなく、苦みが強いので味が劣ります。
高温多湿の気候に適応していますが、病害に弱く生産性が低いのが難点。
西アフリカの生産諸国で消費されるほか、研究用としての需要がほとんどです。
コーヒーで気分をリラックス:まとめ
コーヒーは品種や種類、焙煎の方法でも風味や味が変わってくるので奥が深い飲み物ですね。
せっかく飲むなら、酸味や苦みなど、自分の好みに合ったコーヒーの味を楽しみたいもの。
コーヒーを飲む際には、種類別の特徴などを踏まえて選ぶといいですね。
コーヒーは香りを嗅ぐだけでもリラックス効果があるので、気分を落ち着かせたい時などにピッタリです。
ぜひコーヒーを飲んで、心の癒し時間を手に入れてみてはいかがでしょうか。

味や風味の特徴を知っておくと、購入の際に悩まなくていいですね!
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