昔から、「福をもたらす」と言われ親しまれている招き猫。
縁結びやパワースポットなどのブームで、今や知らない人もいないほど、縁起物の象徴ともなっていますよね。
手をこまねいているような姿に見えることから、「招き猫」と呼ばれるようになりました。
和やかで愛くるしい表情をしていることもあり、海外でも人気を博しており、特に中国や台湾では街角や店先に飾ってあるほど。
アメリカでは手のひらが前だと「あっちにいって!」と追い出す意味になるため、日本とは逆に手の甲が前にきているデザインでお土産品として売られているそうですよ。
招き猫は片方の手を挙げていますが、その手が右か左かでもたらしてくれる御利益が異なり、また招き猫の色でも御利益が変わってくるのをご存知ですか?

この記事では、招き猫の手の意味と、色で異なるご利益についてご紹介していきます
【福を呼び込む縁起物】招き猫の手が持つ意味
招き猫は、左右どちらかの手を耳の少し下、もしくは耳のあたりまで手を挙げているのがほとんどです。
ですが、なかには耳よりも高い位置に手を挙げている招き猫もあり、手の位置が高ければ高いほど、よりたくさんの福を招くといわれています。
右手を挙げている
右手を上げている猫は「オス猫」です。
金運を招いてくれるため、宝くじに当たるなど金運招福の意味を持っています。
左手を挙げている
左手を持つ猫は「メス猫」です。
客人を招いてくれると言われ、商売繁盛や千客万来の意味を持っています。
両手を挙げている
両手を挙げている招き猫は貪欲すぎる姿として、「お手上げ」という意味であまり好ましくないとされています。
しかし、金運と良運どちらにも恵まれる、とも捉えられています。
招き猫の色で異なるご利益
一般的に招き猫と言えば「三毛猫」を指しています。
その理由は、三毛猫はほとんどがメスで、オスは1000分の1の確立でしか生まれず、オスの三毛猫は大変貴重とされていたためです。
ですが、最近では三毛猫以外のさまざまな色をした招き猫も多く存在し、色の違いによりもたらしてくれる「福」が異なります。
【招き猫の色で異なるご利益】
- 黒色
魔除け、厄除け
- 赤色
無病息災、健康長寿
- 金色
金運上昇
- 銀色
満願成就、才能開花
- 白色
開運招福
- 黄色
良縁、金運
- ピンク色
恋愛成就
- 青色
交通安全、学業成就
- 緑色
家内安全、交通安全
招き猫と呼ばれるようになったルーツ
招き猫のルーツは諸説ありますが、その中でもよく知られている、「今戸焼説」「豪徳寺説」をご紹介します。
今戸焼説
江戸時代の終わり、浅草花川戸(東京都台東区)に住んでいたある老婆が、貧困のために泣く泣く愛猫を手放すことに。
するとその猫が夢枕に姿を現し、「私の姿をした人形を作って売れば、財産に恵まれ幸福になりますよ」と言いました。
老婆は猫の人形を今戸焼き(東京の今戸の陶磁器)で造り、浅草神社の鳥居の隣でその人形を売ったところ評判となり繁盛した、という説です。
豪徳寺説
東京世田谷区の豪徳寺は、招き猫を祀るお寺としてとても有名です。
彦根(滋賀県彦根市)の2代目藩主、井伊直孝が鷹狩りをした帰りに、豪徳寺の前を通りかかった際、寺にいる猫が手招きをしていました。
招かれるまま寺の中に入ったところ、途端に雨が降り出しました。
雨宿り中には、豪徳寺住職が説法を聞かせてくれたので、直孝は心打たれる説法でいたく感動したそうです。
その後、直孝は雨に濡れずにすんだことと貴重な説法を聞けたという感謝の気持ちとして、豪徳寺に多額の寄付をしました。
その寄付金により、当時貧しいお寺だった豪徳寺は繁栄し、のちに井伊家の菩提寺となって有名になりました。
福を運んでくれる縁起のいい招き猫:まとめ
招き猫はたくさんの「福」を運んでくれる縁起物。
スムーズに「福」を運んでくれるようにするには、招き猫を飾る場所もポイントです。
招き猫はきれいで明るい場所を好みますので、自宅で招き猫を飾る際はリビングや玄関先など、明るく風通しの良い場所だと、喜んで福を運んでくれますよ。
汚れた場所や日当たりの悪い場所は、極力避けた方がいいですね。
お店であれば、多くのお客様の目に入りやすい、レジ横や入り口の隣に置くのがおすすめです。
人の目線より、高い位置に置くのがベストですよ。

実は招き猫はとっても寂しがり屋なんです・・・
たくさん話しかけてあげると運気がアップするかも!
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