2月の代表的な行事「節分」
「鬼は外―!福は内―!」といいながら家や幼稚園、小学校などで豆まきをしたことがある思い出がある方も多いのではないでしょうか。
また節分では、「恵方巻き」と呼ばれる太巻き寿司を食べる習慣もあり、デパートではお正月明けから恵方巻きの予約を開始するなど一大イベントとのひとつとなっていますよね。
しかしなぜ、節分に豆まきや恵方巻きを食べる習慣があるのか、節分とはどういう意味があるのかご存知ですか?。

この記事では、古くから続く日本の伝統行事である節分の意味や、豆まきや恵方巻きを食べる理由についてご紹介していきます

2022年の立春は2月4日、節分は2月3日です
節分に込められている意味とは?
昔から続く日本の大切な文化行事である「節分」は、日本人にとって、とても馴染み深い大切な風習ですよね。
福の神様を家に呼び込むために豆をまき、願い事が叶うよう祈りながら恵方巻きを食べます。
しかしなぜ「節分」といわれるようになったのでしょうか。
その意味は季節の変わり目と関係あるんですよ。
節分とは季節の分け目のこと
節分とはもともと「季節の変わり目の前日」「季節の分け目の日」のことを指します。
以前は、春の始まりの“立春”、夏の始まりの“立夏”、秋の始まりの“立秋”、冬の始まりの“立冬”のそれぞれの日の前日のことを「節分」と呼んでいました。
そして時代の流れとともに、旧暦でいう「新年」である立春の前日が、節分の日と移り変わります。
節分は今で言う「大晦日」という位置づけだったんですよ。
邪気払いをして幸運を呼び込む日
立春が春の始まりの日ならば、節分は冬の終わりの日にあたる日です。
旧暦の大晦日である節分は邪気が家に入りやすく、さまざまな悪事が起こると考えられていました。
そこで新しい年に向けて、豆まきをして邪気払いや厄落としの行事を始めるようになります。
邪気を払った後は幸運を呼び込みやすく、無病息災や家内安全などの願いも込められ、恵方巻きが食べられるようになったそうです。
豆まきをするようになった理由
精霊が宿る穀物で邪気を払う
旧暦の新年である節分の日に邪気払いのためお米などの穀物をまく、という行事が始まったのは室町時代までさかのぼります。
当時は穀物に精霊が宿るとされており、“鬼”と考えられていた病気や災難には、穀物をまくことで追い払えると考えられていました。
その後、お米よりも粒が大きい大豆の方が、より鬼(病気や災難)を追い払うのにいいという考えから大豆に交代しました。
豆まきはもともと宮中で貴族などが行っていた行事ですが、江戸時代に庶民の間にも広がり、現在のまでその風習は続いています。
炒り大豆で鬼の眼を射る
節分にまかれる炒り大豆のことを、縁起を担ぐため「福豆」と呼んでいます。
なぜ節分に炒り大豆が用いられるかというと、大豆は炒ることで堅くなり、「鬼の眼を射るため」には堅い大豆を使う方が退治しやすいという理由からきています。
なので節分に使う豆は、炒った豆を使用することが原則。
また豆をまいたあとに拾い忘れて、その豆から芽が出ると縁起が悪いとの言い伝えもあるので、必ず炒った大豆を使うようにしましょうね。
恵方巻きを食べる理由
節分に恵方巻きといわれる太巻き寿司を食べる理由は、「福を巻き込む」という意味からきています。
また、訪れる幸せの“縁”を切らないようにとの願いも込められ、健康成就や家内安全、商売繁盛などを祈る意味を持っています。
歳徳神さまから福をもらうため
恵方巻きの“恵方”とは、陰陽道で年の福徳を司るとされる「歳徳神(としとくじん)」という神様がいる方角のことです。
福徳神から福をもらえるように、との願いが込めて食べるのが慣わし。
その年により恵方の方角は変わります。
願いを叶えてもらう
恵方巻きはその年の”恵方”の方角を向き、太巻き寿司は切らずに丸かじりすることで願い事が叶といわれています。
万が一、食べやすいようにと切ってしまうと”幸せとの縁が切れる”とされ、縁起があまりよくありません。
願い事も叶わなくなるので、食べにくくても必ず丸かじりしましょう。
また恵方巻きを食べている時は一言も話さずに食べないと、せっかくの運が逃げていってしまうとも。
節分は幸福を呼び込むための行事:まとめ
節分は季節の分け目のことを意味し、言葉の語呂合わせから「節分」と呼ばれるようになりました。
家族の健康と幸福を願い、幸福を司る歳徳神さまにお祈りする大切な日本の風習です。
節分の日には「鬼はー外―、福はー内―」と声を出して豆をまき、災難を巻き起こす“鬼”が入ってこないようにしましょう。
心の中で願い事を唱えながら恵方巻きを食べるのも忘れずに。

節分で邪気払いをして、明るい気持ちで新しい春を迎えましょう
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