かっこいい大人のアイコン的な存在である「トレンチコート」は、秋から春にかけての定番のアイテムとして、全世界で男女問わず親しまれており人気があります。
ですが、トレンチコートはもともと「軍事用のコート」だったんですよ。
では、いつ頃からオシャレなファッションアイテムとして活用するようになったのでしょうか。

この記事では、今ではワードロープに欠かすことができない「トレンチコート」の起源について紹介していきます
トレンチコートの起源
トレンチコートは第一次世界大戦のイギリス軍によって開発され、当時は寒さが非常に厳しいヨーロッパでの戦いに対応した防水型の軍用コートだったんです。
トレンチコートの「トレンチ」とは、戦争中に大砲や銃からの攻撃から身を守るために基地の周りを掘る「溝」のことを指しています。
第一次世界大戦が始まった1914年、兵士たちはこの溝に身を隠し、攻撃に備えようとしましたが、そこには屋根がなく雨と寒さに悩まされました。
その時、すでに存在していた防水性のあるコートを改良し、寒冷地での戦闘に適した「軍事用のコート」を作ったそうです。
この軍事用コートは「トレンチ=溝」にちなんで、「トレンチコート」と呼ばれるようになりました。
普段着として用いられるようになった後も、ポケットやベルト、襟元などのデザインには軍用コートとしての面影が少し残っています。
2大ブランドによる革新
イギリスのバーバリーとアクアスキュータム2社が元祖と言われており、現在でもトレンチコートの世界2大巨頭として名を馳せています。
現在、カジュアルからフォーマルまで幅広い定番アイテムとして活躍しているトレンチコートですが、これはバーバリーとアクアスキュータムの素晴らしい企業努力の成果なんです。
バーバリー
- 丈夫で耐久性があるツイル生地「ギャバジン」を考案
- 「ギャバジン」素材を使い、ボタンの代わりにベルトを留め具で締める「タイロッケンコート」を製造し特許を取得
- タイロッケンとは、“ひもで締める”という意味
- イギリス軍の兵士が使用するために、タイロッケンコートを改造しトレンチコートを開発
アクアスキュータム
- 創業年数はバーバリーより長い
- 世界で初めて防水ウール生地を発明し特許を取得
- 生地に特殊な加工を施した防水性と防シワ性を備えた「アクア5」を開発
- イギリス軍が防水ウール生地のコートを将校(指揮官)用に採用したことから一気に知名度が上がる
- 1897年にはロイヤルワラント(王室御用達)となる
もとは軍用のコートだったトレンチコート:まとめ
トレンチコートの起源を辿ると、以前は軍用コートとしての役目を果たしていたんですね。
長い歴史の中で革新し続け、私たちに馴染み深いファッションアイテムとなったトレンチコート。
カジュアルなデニムと合わせたり、ドレスの上から羽織ったり、どんなシーンにも合わせられる万能なアイテムです。

トレンチコートは気温の変化が激しい季節の変わり目など、かさばらずサッと羽織れて便利ですよね!
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